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笑いのエビデンス

2024/01/13 2024/01/30

【笑いのエビデンス】「笑いと免疫力」吉野槇一①/3

「笑い」の身体への影響の実験結果①                   https://amzn.to/3vlRq70

吉野槇一先生について

吉野槇一先生は、日本医科大学教授(当時)でリウマチの専門家です。関節リウマチは、身体も心もつらくなる病だそうです。吉野先生は、関節リウマチの患者さんと向き合うなかで、患者さんの心の状態によって病気はよくも悪くもなるということをたくさんご覧になったことから、心が身体にどんな影響を与えるのか科学的に調べたいと思い研究を行いました。

笑いが身体に影響を与えることを調べる実験

吉野先生は、「リウマチの患者さんグループ」と「健康な方のグループ」が林家木久蔵師匠の落語を聞く前後で①気分の程度②神経症の程度③痛みの程度④神経系・内分泌系・免疫系への影響に変化があったかどうかを調べました。調査方法については本書に詳細が記載されていますが、簡略化のためここでは割愛させていただきます。

笑いの身体への影響の実験結果

①気分の程度:患者さんも健康な人も気分がよくなっていました。(フェイス・スケール法による測定)

③痛みの程度:これは患者さんのみの測定ですが痛みが随分改善しました。(VAS法による測定)

④神経系・内分泌系・免疫系:患者さんグループでは、コルチゾール(ストレスホルモンとも呼ばれる)の値がぐんと下がって基準値の範囲内になりました。また、リウマチの炎症に関係するインターロイキンー6の値も随分下がったのです。しかも、不思議なことに健康な人のグループでは、コルチゾールもインターロイキンー6も変化がなかったのです。その人の状態によって人体は絶妙のバランスをとっているということも分かったわけです

この実験結果は、米国の専門誌で先に認められました。日本では何やかやと疑念をもたれたのです。愛する我が国ながらこいうところが少し残念なところです。でも今は「笑いの効能」を理解してくださるお医者さんが多数おられて頼もしい限りです。