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笑いのエビデンス

2023/12/27 2024/01/30

【笑いのエビデンス】「笑いと治癒力」④/6(ノーマン・カズンズ)

「笑いと治癒力」(ノーマン・カズンズ)

④「痛みは究極の敵ではない」

カズンズは「痛み」があった場合にいとも簡単に痛み止めに手を出していいものか問題提起しています。「痛み止めの薬は、医学史上最大の進歩の1つであり、正しく使用されれば、患者の苦痛の緩和と病気の治療に、大きな恩恵をもたらし得る。しかし、その無差別な乱用のおかげで、現在何百万、何千万人の人々が心理的廃人と慢性病患者とに化している」と記しています。

その上で、逆に「痛み」がなかったらどうなのか?ということにハンセン病の研究と治療に一生を捧げたブラント博士の事例をひもといて教えてくれます。その一例としては、当時ハンセン病患者に「突然指が一部、または全部欠損する」という現象が起きており謎とされていました。ブラント博士は、科学的に考えてそんなことが自然に起きるわけはない、ネズミか何かが噛みちぎっているのではないかと推定し見張りを置いて観察しました。実際ブラント博士が考えた通りだったのです。ビックリですよね!病気で痛みを感じなくなっていたために患者はネズミに指を持っていかれても気づかなかったのです。

ブラント博士は①ハンセン病にまつわる迷信の除去②再生外科手術③人格的・心理的リハビリテーションという実に素晴らしい功績を挙げた医師ですが、それにも増して「痛み」を大変重視しました。なぜならば「痛みは警報組織であり、保護装置であって、個々の人間はそのおかげで自分の身体を完全に守ることができるものだからだ」と言っています。

今回は直接「笑い」とは関係ないパートでしたが、「痛み」を感じたらすぐに痛み止めではなく、カズンズのように自分の身体と相談しながら「大笑い」で痛み軽減に挑戦するのもいいかもしれませんね。