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笑いのエビデンス

2023/12/25 2024/01/30

【笑いのエビデンス】「笑いと治癒力」②/6(ノーマン・カズンズ)

「笑いと治癒力」(ノーマン・カズンズ)

②「神秘的なプラシーボ」

プラシーボ効果(プラセボ効果)をご存知の方も多いと思います。「プラシーボ効果とは有効成分が含まれていない薬剤によって、症状の改善や副作用の出現が見られること。偽薬効果ともいわれる。プラシーボ効果が起こる理由は明らかになっていないが、暗示や自然治癒力などが背景にあると考えられている。、、、」(製薬業界用語辞典より一部抜粋)とされ、主として臨床試験に用いられています。①でご紹介したカズンズの回復記にあった事例が単なるプラシーボ効果ではないかと論じた医師がいました。カズンズもそれはあり得るとしたうえでこの章を設けています。なぜならば、「患者が然るべき動機や刺激を与えられると、自分から進んで病気や身体障害からの不思議な回復に一役買いうるということを多少なりとも物語っている」と考えたからです。

プラシーボ効果は患者と医師との信頼関係、即ち当該患者に対し「薬が効く」ということに「医師が十分な理解を持っていてくれることを患者が確信した」からこそ効験を示すとも記しています。そして、プラシーボ効果の実例を多数挙げていますが、それが働くかどうかは、「患者のたくましい生への意欲がなくては、プラシーボがーーどんな薬もその点では同じだがーー大きな効果を示せるかどうかは疑問だ」としています。そして、章の最後に「プラシーボは、その各人の中に住んでいる医者なのだ」と締めくくっています。

私は、自分の中の医者に働いてもらうために、明るく、楽しく、前向きに生きていきたい。そのためにも「笑い」を大切にしていきたいと改めて思いました。