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笑いのエビデンス

2023/12/26 2024/01/30

【笑いのエビデンス】「笑いと治癒力」③/6(ノーマン・カズンズ)

「笑いと治癒力」(ノーマン・カズンズ)

③「創造力と長寿」

この章ではパブロ・カサルスという音楽家とシュヴァイツアーという医師について触れています。カサルスについては、腰が曲がって、首を前に突き出し、足を引きずって歩き、両手はふくれ、指は曲がっていたにもかかわらず、ピアノやチェロを前にすると背筋が伸び、指も伸び、見事に演奏をするのです。彼にとっては、「創造力こそ自分独特のコルチゾンの源泉だった。彼がどんな抗炎症薬を服用したとしても、それが彼の精神と肉体との相互作用で作り出される物質ほどに強力で、安全であったかどうかは疑問だ」と記しています。

シュヴァイツアーもカサルスと同様、音楽によって創造力を働かせていたのですが、さらに「ユーモア」を精神の緊張を低下させる方法として活用していました。病院の医師・看護師にとってシュヴァイツアー病院での仕事は生やさしいものではありませんでした。シュヴァイツアーは、職員との会食のときに面白い話を必ずしてみんなを大笑いさせていたのです。もちろん、大笑いの後、職員たちは生気を取り戻し職場に戻っていくのでした。

「聖書には楽しい心は医師と同じ働きをする」と書いてあるそうです。フランシス・ベーコン、ロバート・バートン、カント、フロイト、オスラーなども「笑い」や「ユーモア」は、「心」や「身体」や「人生」にとってとても大切なものであるという趣旨のことを言っています。

音楽や絵画等の芸術だけでなく、面白いことを考えて周囲を巻き込むことも立派な「創造」だと思いました。